※この記事は重大なネタバレを含みます。
ご覧になる際はご注意ください。
みなさまは『ファンタスティック・ビースト』という映画をご存じでしょうか。
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『ファンタスティック・ビースト』は『ハリー・ポッター』シリーズの公式スピンオフであるファンタジー映画です。
上述したとおり、この映画シリーズは『ハリー・ポッター』シリーズと世界観を共有している映画であり、同シリーズの作者であるJ・K・ローリングが脚本を務めているため、事実上の前日譚ともいえる映画シリーズです。
今回はそんな『ファンタスティック・ビースト』シリーズ第三作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』の結末や感想をお伝えします!
ストーリー(ネタバレ注意!!)
起
神獣として重宝される「キリン(中国神話の空想上の動物)」を保護するためにある竹林にやってきたニュート。そこでキリンの出産に立ち会います。
子供が生まれ、ニュートが保護しようとすると、クリーデンスをはじめとしたグリンデルバルドの手下たちが彼らを強襲。親キリンを殺し、子キリンを連れ去ってしまいます。
実はキリンには未来を見通す力があり、グリンデルバルドはその力を欲していたのです。
彼らの強襲から命からがら逃げ延びたニュートは瀕死の親キリンの元に帰ってきます。そこにはもう一匹のキリンの子供が。実は彼らは双子でした。
それを保護したニュートは意識を失うも、彼のトランクに入っていたワイバーンが彼らを安全なところへ運んで行ったのでした。
その頃、ジェイコブは前作でクイニ―を失ったことからいまだ立ち直れず、パン屋を休みっぱなしでした。
そんな彼の元に、イルヴァ―モーニー魔法魔術学校の呪文学教授ラリーがやってきます。「もう魔法界とは関わりたくない」というジェイコブを説得し、彼をある場所へ連れて行きます。
そこにはダンブルドアが招集した対グリンデルバルドチームであるニュート、その兄テセウス、ニュートの助手・バンティ、名門一族の末裔・カーマが既に集まっていました。
そして、ニュートは彼らに「(未来を見通す力を持つグリンデルバルドに対抗するため)誰も全貌を知らない計画を実行してもらう」というダンブルドアからの伝言を伝え、各々行動を起こすのでした。
承
まずは、カーマがグリンデルバルドの勢力に潜入すべく、彼の居城へ赴きます。そして、彼に「仲間になりたい」と依頼します。
そんなカーマの真偽を確かめるべく、グリンデルバルドはクイニ―にカーマの心を読ませ、仲間に迎え入れるのでした。
一方、カーマ以外の四人はバンティと別れ、ドイツ魔法省へ。
ここでは、ちょうど魔法使い国際連盟の次期代表を決める選挙が行われており、現代表・フォーゲルにニュートはダンブルドアからの伝言を伝えます。
ですが、フォーゲルはそれを無視し、正式にグリンデルバルドの無罪を宣言してしまいます。
そんなとき、ニュートとテセウスは前作でのパリの集会でグリンデルバルド側に着いた魔法使いを目にし、彼を捕獲しようと杖を抜きます。
ですが、不意打ちでテセウスは連れ去られてしまうのでした。
その後、ニュートは彼の手引きでテセウスを助けるために、ラリーとジェイコブはフォーゲルの真意を見抜くためにそれぞれ行動します。
ジェイコブとラリーはある会合に潜入しますが、ジェイコブはグリンデルバルドのそばにいるクイニ―に動揺し、ダンブルドアからもらったおもちゃの杖を抜いてしまいます。
護衛の魔法使いたちが応戦しますが、ラリーの機転でその場を脱し、ホグワーツへ避難。
ですが、ジェイコブは「マグル(魔法を使えない人々)のテロリスト」として新聞に取り上げられ、その結果、「グリンデルバルドを国際魔法使い連盟の次期代表に推す」世論が生まれてしまうのでした。
一方、なんだかんだあってテセウスを救出したニュート。彼らはダンブルドアの用意した移動キーを使用し、ホグワーツへ到着するのでした。
そこで、ダンブルドアは自身とグリンデルバルドの間で交わされた「血の契約」のことを話します。これがある限り、彼らは心から敵意を向けることが出来ず、直接戦うことが出来ないという事実が発覚するのでした。
転
その後、クリーデンスはある町にてダンブルドアに接触し、彼から真実を聞き出そうとします。
「なぜ弟である自分を捨てたのか」とクリーデンスは詰め寄り、戦闘となりますが、軽くあしらったダンブルドアは「クリーデンスは確かにダンブルドア一族の人間だが、自分の弟ではない。」と告げ、その場を去るのでした。
そうして、ダンブルドアの弟・アバーフォースのパブに集合したカーマ以外のダンブルドア陣営。
そこで、ダンブルドアはアバーフォースに隠し子がいること、それがクリーデンスであることを皆に明かし、さらにニュートには妹・アリアナの最期について話します。
翌日、ホグワーツの「必要の部屋」に集まったダンブルドア陣営はダンブルドアから最後の作戦について聞かされます。
この作戦というのは、バンティがニュートのトランクを模した偽のトランクを五つ用意しており、これを一人一つ持って敵を惑わす、というものでした。(理由は後述)
そして、彼らは国際魔法使い連盟次期代表を決める儀式が行われるブータンへ向かうのでした。
結
移動キーを使ってブータンに到着した一行は、各々行動を開始。
バンティ、ニュート以外のトランクが奪われるもそれらはすべて偽物で、ダンブルドアが用意したトラップ魔法が発動し、敵魔法使いの何人かを拘束します。
一方、グリンデルバルド陣営についていたカーマが彼らを裏切り、ラリー、テセウスと合流。
ニュートは一人でトランクを持って儀式の会場へ急ぎます。ですが、グリンデルバルド陣営の魔法使いにトランクを燃やされてしまいます。
その頃、会場では、キリンを用いた国際魔法使い連盟次期代表を決める儀式が行われていました。
というのも、キリンには心の清らかな者を見抜き、その者の前でお辞儀をする、という習性があります。それを利用し、キリンがひざまずいた者が次期代表となる、というのがこの儀式です。
このキリンは物語序盤でクリーデンスたちがさらっていったものですが、そのキリンは既にグリンデルバルドによって殺されており、彼によってこの儀式でグリンデルバルドにひざまずくよう、魔法で操られていました。なので、もう一匹キリンがいると、不正がばれてしまうため、グリンデルバルドたちはニュートが保護したキリンを狙っていました。
そのキリンを守るための今回の作戦だったというわけです。
そうして、グリンデルバルドが連れてきたキリンは彼の前にひざまずき、グリンデルバルドが次期代表となってしまいます。
そんなとき、クリーデンスが現れ、この決定に異議を唱えます。自分に歯向かった彼に放ったグリンデルバルドの魔法はダンブルドアに防がれてしまいます。
そんなとき、どういうわけか、ダンブルドアとグリンデルバルドの間に合った血の誓いが壊れました。(なぜ壊れたのかダンブルドア本人にもわからないようです。おそらく、ダンブルドアの「守ろう」と放った呪文と、グリンデルバルドの「殺そう」と放った呪文がぶつかったことで、誓いが破られたからだと思われます。)
そんななか、ニュートがグリンデルバルドの連れてきたキリンは既に死んでおり、魔法で動かされていただけだと主張。しかし、証拠がなく、何もできませんでした。
そんなとき、バンティが本物のニュートのトランクを持って現れ、中からニュートが保護したキリンを連れ出します。
そして、再び儀式をやり直すも、なんとキリンはダンブルドアにひざまずきます。彼はそれを拒否し、キリンはもう一度次期代表を選びます。
そして、選ばれなかったグリンデルバルドはその場から退散。
その後、クイニ―はこちら側に帰ってき、クリーデンスは父親であるアバーフォースと帰宅。
その後、クイニ―とジェイコブの結婚式が行われ、ニュートはティナと再会するのでした。
登場人物
ニュート・スキャマンダ―
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本作の主人公
作品当時、世界唯一の魔法生物学者であり、後のホグワーツの教科書となる「幻の動物とその生息地」の著者
基本的にはシャイでおっちょこちょいだが、魔法生物を守るためなら勇敢に杖を抜く
アルバス・ダンブルドア
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ホグワーツの変身学教授であり、後の校長
ホグワーツ始まって以来の秀才と呼ばれ、史上もっとも偉大な魔法使いと呼ばれる人物
若い頃、グリンデルバルドとは志を同じくし、一緒に旅をした仲
ゲラート・グリンデルバルド
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史上最悪の魔法使い
ダンブルドアに比肩する力と悪のカリスマを併せ持つ
魔法使いがマグルを支配する世界を作ろうとしている
感想
この映画の感想を率直に表すと、「なかなかおもしろかった。けど…」という感じです。
しかし、悪かった点から話すのもアレなので先に良かった点からお話ししますね。
良かった点は、やはり魔法動物たちのユニークさ、かわいさです。
これは『ハリー・ポッター』シリーズでは出せない、本シリーズならではの魅力であり、『ファンタスティック・ビースト』シリーズの代名詞といっても過言ではないと僕は思っています。
また、そんな魔法動物たちと接するニュートたちのコメディシーンが非常に面白かったです。
正直、良かった点はこのくらいで、あとは惜しい点です。
というわけで、これからは残念だった点をいくつかご紹介します。
まずは、設定の雑さです。
設定が非常に緻密で知れば知るほど深みが増した『ハリー・ポッター』シリーズとは違い、本シリーズはどうしても「今作だけの設定」が薄いように感じます。
ニュートやダンブルドア、グリンデルバルドの深堀はすでに『ハリー・ポッター』シリーズである程度行われているので、仕方がないといえばそれまでですが、もう少し追加設定が欲しかったところではありますね。
クイニ―とかティナとか、本シリーズ初登場のキャラも多いので、そのあたりの家系図とかあったら面白いと思います。
続いて、シナリオの雑さです。
こちらも、やはりどうしても『ハリー・ポッター』シリーズと比較してしまうのですが、個人的に納得のいかない部分が多いです。
例えば、「ダンブルドアの秘密って、こんなに大々的に言っておいて、アルバスじゃなくてアバーフォースかい!」とか、「『国際魔法使い連盟』なのになんで関わってるのがドイツだけ?」とか、「クイニ―帰ってくるの早くね?」とかですね。
特に「ダンブルドアの秘密」なんかは予告で「『ハリー・ポッター』で明かされなかった秘密が明かされる!」とか言って期待させておきながら、ふたを開けたらこれですからね。
僕のような『ハリー・ポッター』大好き人間からすると納得いきませんよね。
最後にもう一つ。
もっと魔法動物との絡みを増やしてほしかったです。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズ前作・前々作は結構多くの種類の魔法動物が登場しましたし、最終局面では彼らの力を借りて窮地を脱することもよくありました。
しかし、今作は魔法動物たちの力でド派手な戦闘をするわけでもなく、絡みが多かったわけでもありませんでした。
残ったのは「二フラー可愛い」だけ。
もっと魔法動物たちを活躍させてあげてほしかったですね。
なんか、残念だった点ばかりを話してしまいましたが、「次回作に期待」ということで、僕の感想を締めさせていただきます。
さいごに
以上、いかがでしたでしょうか!
今回はそんな『ファンタスティック・ビースト』シリーズ第三作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』の結末や感想をお伝えしました!!
感想でも言いましたが、僕は『ハリーポッター』が大好きなので、もう少し頑張ってほしかったな~と思ってしまいましたね。
まあ、僕が勝手にハードルを上げてしまっていただけなので、ほとんどの方は楽しんでいただける映画だと思います。
ぜひ、劇場でご覧ください!!
シリーズ第一作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』や第二作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』はU-NEXTから見放題でご覧になれます。
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では!