※この記事は重大なネタバレを含みます。
ご覧になる際はご注意ください。
みなさまは『ヴェノム』という映画をご存じですか?
© 2018 Sony Pictures Digital Productions Inc.
『ヴェノム』はマーベルコミックに登場する、同名キャラクターを主役としたホラーアクション映画です。
今回はそんな『ヴェノム』の劇場版第2作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の結末や感想を紹介します!!
ストーリー(ネタバレ注意!!)
時は1996年。
殺人鬼のクレタス・キャサディは聖エステス矯正施設に収容されており、そこで音を操る能力を持つ少女フランシス(ヴィラン名:シュリーク)と出会い、恋仲になります。ですが、シュリークは彼女の能力に目を付けた科学者にレイブンクロフトに収容されることになります。
その移送途中、脱出しようとしたシュリークは警護していたマリガン刑事に左目を撃たれます。
一方、クレタスは彼女との分かれを惜しみ、再会することを誓うのでした。
時は戻って現在。
連続殺人事件の犯人として、死刑囚になっていたクレタスはエディ・ブロックに独占取材を持ちかけ、エディはそれに応じます。
クレタスは情報として、詩を提供し、エディはそれを新聞に提供します。
(この詩はシュリークに自分のことを伝えるためのものです。)
その際、同行(寄生)していたヴェノムは、クレタスの独房に書かれていた絵を元に未発見の死体遺棄現場を割り出します。
これによってクレタスの死刑執行が確定します。
その数日後、元恋人のアンに呼び出されたエディ。ヴェノムは彼女が現恋人のダンと別れた、とノリノリで待ち合わせ場所に向かうのですが、アンの口から出たのは、「ダンとの婚約」でした。
そして、ひょんなことからアンにヴェノムの生存がばれてしまいます。
エディは再びクレタスに呼び出され、面会します。
彼はエディのせいで死刑が執行されることになったことに怒っており、終始エディを罵り続けます。
それに怒ったヴェノムは、触手でクレタスを攻撃してしまうのですが、その時、クレタスはエディの腕に血が出るほど目いっぱい嚙みつきます。
そして、刑務官に引き剝がされたエディは面会室を出ていくのですが、クレタスの口についたエディの血はうねうねと動いていました。
ヴェノムはまだアンのことを引きずっているエディを元気づけようと、朝食を作りますが、エディにそれを無碍にされてしまいます。
以前から不満を感じていたヴェノムはついに爆発。大暴れしたのち、エディの体を出て行ってしまいます。
ヴェノムは新たな寄生主を探して、街へ繰り出し、パーティーに参加します。ですが、シンビオートへの適性を持つ宿主がそう簡単に見つかるはずもなく、次々と宿主を変えていきます。
そのパーティーで人気者になったヴェノムは「エディに見てもらいたかった。」とつぶやくのでした。
数日後、クレタスの死刑が執行されるのですが、その時、彼は覚醒し、「カーネイジ」となり、脱獄、及びシュリークの救出に成功します。
一方、マリガン刑事はエディを怪しみ、彼に事情聴取をするのですが、事情を察したエディは弁護士としてアンを呼び、ヴェノムを連れてくるよう依頼します。
そして、無事にヴェノムを発見し、エディを救い出します。
その頃、クレタスとフランシスは聖エステス矯正施設に放火し、結婚式を挙げることに。さらに、その招待客としてフランシスを撃ったマリガン刑事、クレタスと因縁のあるエディ、カーネイジの生みの親であるヴェノムを呼ぶことにします。
エディ/ヴェノムをおびき出すため、アンを誘拐した彼らはエディをおびき出すことに成功します。
そして、彼女を救い出すため、カーネイジとの戦闘が開始します。
カーネイジの宿主が冷酷非道な殺人鬼であることもあり、ヴェノムは終始押され気味でしたが、同行していたダンが「あいつらは共生していない」ことに気付き、エディ/ヴェノムに声をかけます。
その戦いの最中、シュリークがカーネイジによって殺されてしまったため、クレタスはカーネイジから分離しようとしていました。
その隙を突き、ヴェノムはカーネイジとクレタスを捕食することで、戦いは幕を下ろします。
その後、警察に怪しまれている、エディとヴェノムは南国に逃亡し、よき相棒として、これからの共生を誓うのでした。
そんなこんなで、バカンスを楽しんでいた二人。
ヴェノムは「シンビオートの歴史をほんの少し見せてやろう。」と提案しますが、その瞬間、部屋の様子が変化。
テレビからは「スパイダーマンの正体はピーター・パーカー」であるというニュースが流れてきました。
(ヴェノムはその顔に見覚えがあるようでした。)
そして、テレビに映ったのはMCU版スパイダーマン(演:トム・ホランド)でした。
登場人物
エディ・ブロック
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強い正義感を持つジャーナリスト。
取材の過程で地球外生命体シンビオートに寄生され、ヴェノムの宿主となる。
ヴェノム
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地球外生命体シンビオートが、エディと融合して生まれた。
好戦的な性格だが、「悪人以外を食べない」という条件でエディに寄生している。
チョコ好き。
クレタス・キャサディ
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冷酷な性格と異常性を持つ大量殺人者。
現在は死刑囚として、刑務所に投獄されている。
カーネイジ
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エディ/ヴェノムの血をクレタスが取り込んだことで覚醒したシンビオート。
ヴェノムをもしのぐ残虐性と戦闘力を持つ。
シュリーク(本名:フランシス・バリソン)
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音波を操り、叫び声で攻撃する能力を持つ。
現在は犯罪者を収容する施設、レイブンクロフトに収容されている。
クレタスの恋人。
アン・ウェイング
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エディの元婚約者。
エディとヴェノムの関係を知っており、エディを気にかけている。
感想
期待通りの面白さでした!!
『ヴェノム』特有の(マーベルでは珍しい)グロテスクでホラーな世界観、それを緩和させるエディとヴェノムの関係、カーネイジの怒涛のCGに、クレタスを中心とした人間ドラマ、と非常にバランスの取れた映画だと感じます。
なにより、ヴェノムがかわいい!!
前作より時間が経過しているからか、エディとヴェノムの絆がより深くなっています。
作中では、アンの婚約を聞いたエディを励ましたり、喧嘩別れしたものの、ちやほやされている自分の姿をエディに見てほしいとつぶやいたりと、前作よりエディを気に掛ける描写が多くなっています。
ちなみに僕は、エディの元に帰るように説得するアンとの漫才が好きでした。
全貌は本編をご覧ください!
また、今作のメインヴィラン・カーネイジはそんなヴェノムをはるかに凌駕する強敵です。今回はアンを人質に取られたため、エディとヴェノムはカーネイジと正面からぶつからざるを得ませんでした。
カーネイジやシュリークに攻撃され、ボロボロになりながらも、エディとアンのために体を張るヴェノム。
健気!!
カーネイジを追いかけて体を引きずって塔を上る様子は、見ていて本当に応援したくなります。
加えて、クレタスを演じるウディ・ハレルソンの怪演が、僕はとても印象に残りました。
登場人物紹介でも記述しましたが、クレタスは大量殺人鬼であり、特有の不気味さや薄気味悪さを持っています。それをウディ・ハレルソンはしっかりと表現し、見ている我々も鳥肌が立つような演技を見せてくれます。
何を考えているのか分からない表情、自分の窮地にもかかわらずそれを楽しむかのようなねっとりとした笑顔。
思い出しただけでも寒気がします。
『ヴェノム』の世界観とも相性ばっちりです。
ただ、一つ悪い点(というか期待外れな点)があるな、とも感じました。
それは「ヴェノムの戦闘シーンが少ない」ことです。
前作は、メインヴィランこそライオットでしたが、あくまで主役はヴェノムであったため、ヴェノムの戦闘シーンが多く描写されていました。
ですが、今回はメインがカーネイジであるためか、カーネイジの戦闘シーンがメインであり、ヴェノムが本格的に戦うのはクライマックスのカーネイジ戦のみです。
なので、前作のような「ヴェノムが人間を蹂躙するシーンを見たい」という方には、期待外れの映画と映るかもしれません。
その分ヴェノムのかわいいシーンが増えてるし、対人間はカーネイジがやってるけどね!
以上が僕の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の感想になります。
注目ポイント
ここでは、今後『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』をご覧になるにあたって注目していただきたいところをピックアップしてご紹介します。
ポイント1:エディ/ヴェノムとクレタス/カーネイジの対比
この作品にはエディ/ヴェノムとクレタス/カーネイジという二組の宿主とシンビオートが登場します。
そして、同じような存在が二組存在している以上、それらの対比も当然存在します。
最初は反発しあっていたが最終的に協力したエディ/ヴェノムと、最初は協力関係にあったが最終的に反発しあって自滅したクレタス/カーネイジ。
恋人を失ったエディと、恋人と再会したクレタス。
宿主の大切なものを守り切ったヴェノムと、切り捨てたカーネイジ。
これらのように、エディ/ヴェノムとクレタス/カーネイジだけに着目しても、これほど多くの対比構造が、作中登場します。
これらの対比が、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』という作品をより彩り、登場人物たちの対人関係や心情を我々観客に理解させやすくしてくれます。
ここで取り上げたのはエディ/ヴェノムとクレタス/カーネイジの対比のほんの一部だけですが、もちろん作中では別の対比も描写されています。
今後ご覧になる際はぜひ、そちらにもご注目ください。
ポイント2:シンビオートとその宿主以外の登場人物
この作品のメインは、あくまでシンビオートとその宿主の戦いです。ですが、この作品を彩るのは彼らを囲む「そうでない者」たちです。
例えば、アン。
彼女は「エディの元婚約者」という立ち位置ですが、彼やヴェノムと不仲というわけではなく、むしろ好意的で、何かと彼らを気にかけ、協力しています。
そして、彼女がいることでエディとヴェノムの漫才に拍車がかかり、この作品のコメディの面を引きだたせています。
一方、シュリーク。
彼女は「クレタスの恋人」という立ち位置ですが、彼女の能力がシンビオートの弱点である「音波を操ること」であるため、カーネイジからは警戒されており、彼女もカーネイジを心から信頼しているわけではありません。
ですが、彼女がいることでクレタスの心情描写が格段に多く、かつ分かりやすくなり、非人道的な殺人鬼、クレタスの人間的な面を垣間見ることができます。
面白い映画には面白い脇役がいるものです。
今後、この映画を見るにあたって、シンビオートとその宿主以外に目を向けていただきたいのはもちろんですが、この作品以外でも「あ、面白い。」と感じた映画の脇役に着目して鑑賞するのも、面白いかと思います。
きっと、新しい発見がありますよ。
さいごに
以上、いかがでしたでしょうか!
今回は『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の結末や感想を紹介しました!!
この映画で、SSU(ソニー・スパイダーマン・ユニバース)のヴェノムが、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)への参入がほぼ確定となりました。
2022年1月に公開される『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』がますます楽しみになりますね!
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では!